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ほくそ笑み

投稿者 admin 投稿日時: 2012/09/30 22:04:00

某コンビニで商品を手にレジへと向かうと、先に40才前後であろう男性が精算をしていた。
俺がレジに着くのと入れ違いで、その男性は出口へとスタスタと歩いて行ったのだが、購入したであろう商品がレジ前に置いたままになっていた。
パンが2つ程とコーヒー、タバコとまずまずの存在感だ。
もしかしてお釣りに気を取られ、買ったばかりの商品を忘れているのか!?
そんなことに考えを巡らしていると、「あっ」という店員の声が耳に入ってきた。
店員は少し慌てながら、忘れ去られた商品を手に、男性の後を追いかけて行く。
男性の後ろ姿を見つつ俺は思う。

マジか!?

たった今購入したばかりの商品を忘れ、小銭を整理しながら手ぶらで店を後にしようとする、あのバカ者の思考は今どのような状態なのだろう。

あれがバカ者の背中かぁ

バカ者の横顔はあんな感じなのかぁ

バカ者のつむじは左巻

こうなってくるとYシャツのシワまでバカに見えてくる。

俺はほくそ笑みながら、ストップ ザ バカの任務を遂行し、帰還するであろう店員を待つ。
「お待たせしました」
と頭を下げる帰還兵に「ご苦労様でした」と心の中で労いながら、カップラーメン、ジュースを購入し、車へと乗り込んだ。
シートに腰を掛けた瞬間、何ともいえない違和感が俺を包む。

しまった!!

車内で食べようと思っていたカップラーメンに、お湯を注ぐ事を忘れていたのだ。
これではあのバカ者と同じではないか。
1度店外に出た後にお湯を入れに戻るというのは、本人にしかわからない気恥ずかしさがある。
それもあのバカ者のすぐ後の客としては、まず有り得ないやってはいけない負の連鎖ではないか。
しかしここでお湯を入れなければ、せっかくのカップラーメンを眺めて終わる事になる。
この空腹時にそれは避けなければいけない。
しかし先程の帰還兵にだけはこの事を悟られたくはない。
俺はそんな思いを胸に店内のポットへと向かった。

しれっとポットの前に立ち、いつもより少し急ぎながら粉末の小袋を開ける。
斥候のような目でレジ方向へと視線を向けると、帰還兵と目が合った。

お前…

帰還兵の目はそう呟いている。

俺は視線を外し、ポットに手を掛けながら強く願う。

バカ者のうつむき顔を見ないで

つむじの方向を確認しないで

ポロシャツのシワまでバカだと思わないで

ほくそ笑みはいつも危険と隣り合わせである。


コメント:

投稿者 24ムラ 日時
どうばな久しぶりに拝見しました~

俺も車でカップ麺よく食べるから、経験あるわ~(笑)
投稿者 Mobile Application 日時
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